賃貸マンション・アパートの場合、清掃料金を算定する際に使われる基準の2つが、「〇戸の住宅でいくら」という戸数ベースのものと、もうひとつが「一戸あたりいくら」という戸あたりベースのものです。
2025年版(複数の清掃事業者のウェブ公開情報から算出)
【戸数をベースにした日常清掃料金表】
戸 数 | ~10戸 | 11~20戸 | 21~30戸 |
---|---|---|---|
月 1 回 | 4,000~12,000円 | 6,000~16,000円 | 8,000~20,000円 |
月 2 回 | 8,000~24,000円 | 12,000~32,000円 | 16,000~40,000円 |
月 4 回 | 15,000~40,000円 | 18,000~55,000円 | 21,000~70,000円 |
【一戸あたりをベースにした日常清掃料金表(1回の作業料金)】
一戸あたり単価 | ~10戸 | 11~20戸 | 21~30戸 |
---|---|---|---|
400円 | ~4,000円 | 4,400~8,000円 | 8,400~12,000円 |
500円 | ~5,000円 | 5,500~10,000円 | 10,500~15,000円 |
600円 | ~6,000円 | 6,600~12,000円 | 12,600~18,000円 |
清掃料金は料金表どおりではない

ウェブ上で清掃料金を掲げている会社でも、それらの料金の多くは清掃の「目安料金」です。
「〇〇円~」という表記を多く目にしますが、実際の料金は「現地を確認した上で算出する」という会社がほとんどです。
その理由は、アパートやマンションの場合、戸数だけでは作業料金を決められない、という点にあります。共用部の日常清掃においては清掃の対象が「建物+建物まわりの敷地」になりますので、全体の敷地がどれくらいの広さなのか、さらには周辺の環境はどうなのか、ということを料金を算出する際に清掃会社側は考慮します。
清掃コストを抑えるコツ

アパートやマンションの清掃は労働集約な業務です。それゆえ、清掃料金を決める上で基本となるのが人件費になります。最近では採用難に加え最低賃金の急激な上昇もありますのでひとりあたりの労務単価をこれまで以上に高く設定する業者が増えています。それゆえ他の業界同様、清掃料金も数年前に比較して上昇傾向にあります。
コストを抑えて清掃を依頼する際に大切となるのが、「清掃回数を見直す」という点です。
マンションやアパートでは、従来型の「毎日清掃をする」「ゴミ出しの日に合わせて清掃する」という状況が根強く定着しています。ところが、実際に「毎日清掃する必要性があるのか?」という点についてはあまり考慮されていない現状があります。毎日の日常清掃を週1回に減らしても、さほど影響はない、という物件も少なからず存在します。
清掃コストを抑えるコツ

巡回型の日常清掃の場合、物件までの移動も清掃単価の構成要素になります。清掃業者側にとっては、清掃スタッフが移動する時間も「賃金が発生する時間」です。それゆえ、物件までの移動距離が長いほど清掃単価を高く設定することになります。
発注をする際には、「依頼したい物件の所在地と清掃業者の所在地が近いかどうか」を考慮することが大切です。例えば市街地の場合、10キロの距離を車で移動するにも30分程度時間がかかります。往復で1時間になりますから、清掃業者側はこの移動時間を踏まえた清掃料金を算出します。